鼻の手術前に準備するべきこと
この時期、風邪薬を飲む機会が増えるか思いますが、手術前はアスピリン系の薬の服用が禁じられていることをご存知でしょうか。
アスピリンは血小板ができるのを抑制する働きをします。血小板とは出血した時などに血を固めてくれる、つまり出血を止める働きをするのですが、整形手術でも、当然出血はつきものですので、このアスピリンを服用してしまうと、止血がちゃんとできなくなってしまいます。するとどうなるか?出血すればするほど、内出血や腫れ、傷跡はひどくなってしまうのです。
このような理由から、目でも鼻でもどんな整形であっても、手術前後のおよそ一週間(5~7日)はアスピリンの服用は中断しなければなりません。
このように手術前に準備することや注意事項は数多くあるのですが、今回は鼻の手術を控えた方が、鼻の手術前に準備するべきことをご紹介しいたいと思います。
鼻の手術前に準備(1)
絶食する
鼻の手術を行う場合、麻酔剤は睡眠麻酔や全身麻酔を使って進行することになるかと思います。これらの麻酔を使用する場合、手術前に絶食が必須となります。
絶食時間の目安は、睡眠麻酔の場合は3~5時間、全身麻酔の場合は8~12時間です。
この間は、水、飴、ガムなどの摂取も一切禁止です。なお、絶食の有無や時間については麻酔方法や手術内容によって異なりますので、手術を受ける病院に必ず確認しておきましょう。
鼻の手術前に準備(2)
綿棒やウエットティッシュの準備
鼻の手術をした後は、しばらくの間洗顔ができなくなります。(手術した部位に水が入ってしまうと、感染する危険がある)
洗顔ができない代わりに便利なのがふきとり式のウェットティッシュです。特に鼻の手術をすると、目の付近まで腫れる可能性があり、目が開けにくいうえに洗顔もできませんので、ウェットティッシュや綿棒を使って綺麗にするといいでしょう。
また、鼻の手術の前に、肌の角質除去をしておくこともおすすめです。
鼻の手術前に準備(3)
手のマニキュア・ジェルの除去
麻酔している間は意思疎通ができないため、患者の状態をチェックするために測定装置を使用します。
ピッピッと音がなる、指にはめるこの装置です。手の指から脈や酸素飽和度などを測定するのですが、爪にマニキュアやジェルが塗られていると、正しい数値を測定できないことがあります。
正確性が欠ければ、危険な状況下で医者が見抜くことも難しくなりますので、そういったリスクを取り除くためにも、普段ジェルネイルやマニキュアをされている方は手術前には除去しておきましょう。
また手術中は、電流を流す装置も使用しますので、金属性のアクセサリーを付けていると火傷を負う危険があります。手術前に全ての貴金属類は外しておきましょう。
鼻の手術前に準備(4)
顔を隠せるキャップ帽がおすすめ
鼻の手術を受けると、鼻はギプスやテープなどで固定がされるため、その姿はひと際目立ってしまうことは必須です。そのためキャップ帽を準備することをおすすめします。マスクでもいいのでは?と思う方もいると思いますが、マスクを使う時には注意が必要です。大きさは、着用した時に鼻を圧迫しない大きめのサイズで、ヒモもタイトなものではなくゆるめのものを選ぶようにしましょう。マスクが小さいと鼻を圧迫してしまいますし、もし耳軟骨の採取で耳も手術した場合、タイトなヒモですと耳に負担をかけてしまい危険です。
また、メガネやサングラスも鼻筋に負担がかかってしまうので、鼻の手術後しばらくの間は使用は禁止となります。
鼻の手術前に準備(5)
前が空くタイプの服
着替えるのに楽な服を準備しましょう。具体的には、ボタンやファスナーなどで前空きになってるタイプの服です。手術後、鼻にはテープやギプスが貼られている状態ですので、頭から被って着るタイプの服ですと、着替える時に鼻にぶつかってしまう恐れがありますので、前空き(ボタンやファスナー)の服をいくつか準備しておきましょう。
手術当日も、(手術前はどんな服装で行ってもかまいませんが)手術後、着替える時にはやはり前空きの服であるほうが望ましいです。
鼻の手術前に準備(6)
リップバームは必須
鼻の手術後は、鼻で呼吸をすることはほぼ不可能になり、口で呼吸をすることになります。口での呼吸を繰り返せば、当然、唇や口の中は乾燥してしまいますので、これを予防するためにも、リップバーム(またはワセリン)は準備しておきましょう。また口内の渇きは水分をこまめに摂ることで改善しますので、寝る時もそばに飲料水は常備しておくようにしましょう。
最後に
鼻の手術前に一番重要なこと、それはご自身のコンディションです。手術前日は、あまり疲れないようし、十分な睡眠をとって翌日の手術には万全の体調で望めるように整えます。もし体調が思わしくないなら、病院に言って手術日を変更することをおすすめします。それほどに鼻の手術はコンディションが良い状態で望んでほしいと思います。
また鼻のアレルギー症状や慢性鼻炎のある方は、手術後の腫れによってそれらの症状が酷くなることも念頭において、あらかじめ治療薬を用意しておくことをおすすめいたします。
以上、鼻の手術前に準備するべきこと(もの)をあげてみましたが、万が一事前に準備し忘れても心配ありません。手術が終わった後に用意しても遅くないものもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
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