手術後すぐに飛行機に乗っても大丈夫なのか?!

韓国と日本は時差もなく距離も近いということで、日帰りで手術して帰るという方が時々いらっしゃいます。こう聞くと、どんな手術でも手術後すぐに飛行機に乗っても大丈夫なのか?という疑問がでてくると思いますが、実はそうではありません!

 

これは聞いた話なのですが、ある20代の中国人女性が鼻の手術後にすぐに飛行機に乗ろうとして搭乗拒否されたということがあったそうです😓その中国人女性は出国審査を通り、いざ飛行機に乗ろうという時に乗務員に搭乗を拒否されたわけなんですが、ではなぜ乗務員はその人を搭乗させなかったのでしょうか?

これは実は、患者さんの安全面の問題と関わりがあります。

例えばこんな話を聞いたことはありませんか?
『親知らずを抜いた後、一定期間は飛行機に乗らないほうがいい』

これは飛行機内部の気圧の問題なのですが、飛行機が上昇すると気圧が低下し、人間の体の中のガスが膨張します。飛行機に乗ったことのある方はおわかりかと思いますが、長時間飛行機に乗っていると、体がパンパンにむくんでしまう現象です。

したがって、もし体に傷があるとその部分から出血してしまう恐れがあり、それによって感染してしまうことにもなりかねません。そのため鼻や、胸など補形物を挿入する手術をした場合は、とくに注意が必要となります。搭乗できなかった中国人女性も鼻の手術をしていましたので、乗務員が搭乗を拒んだのもきっとこのためでしょう。

ちなみに中国東方航空では手術をして15日以内は、飛行機への搭乗は不可という公文が出されました。また、たとえ15日経過していたとしても、搭乗する際には手術確認書(証明書)が必要とのことです。

 

では、飛行機に乗るのは手術してからどれくらい経っていれば安全なのでしょうか?

目安としては抜糸を終えているかどうかがポイントとなりますのでおよそ1週間~10日経っていれば安全といえるでしょう。ただしどんな手術をするかによっても状況は変わりますので、必ず先生や病院のスタッフと相談してから、安全に帰国できるスケジュールを組むようにしてください。