輪郭手術でおこりうる炎症とその原因

どんな手術にも副作用はつきものですが、副作用の中でも一番怖いのは炎症が起きることです。輪郭手術は他の手術に比べて炎症は起こりにくいと言われてますが、起きる確率が低いというだけであってゼロというわけではありません。

そこで今回は、輪郭手術後に起こりうる炎症と、その症状について紹介したいと思います。

部位ごとにみられる炎症とその原因

★頬骨
頬骨の手術後に、起こりうる炎症には副鼻腔炎(蓄膿症に似ている)があげられます。頬骨は奥で鼻とつながっているため、鼻の分泌物が頬骨の中まで入ってきたり、あるいは頬骨と鼻を行ったり来たりしたことが原因と考えられます。もし副鼻腔炎になってしまった場合は、抗生剤を投与することで治療が可能です。

★エラ
エラの手術は、出血した血液が中で溜まってしまったことが原因で、口内に膿ができるなどの炎症を引き起こすことがあります。そうなってしまった場合は、手術で膿を取り除かなければなりません。しかしほとんどの病院はこれの対策として、エラの手術をした患者さんには血抜きドレーンを装着して1泊入院させていますので可能性としては極めて低いものと考えて大丈夫です。

★顎先
顎先を削るだけであれば、炎症が起こる心配はまずありません。顎先の手術で炎症が起こるとしたら、それは骨をピンで固定した場合です。顎先は話す時や食べる時に筋肉がよく動く部分ですので、骨がしっかりピン固定されていないと少しずつ動いてしまい、これが原因で炎症してしまうことがあります。

万が一炎症が起きてしまった場合の治療方法ですが、手術してから初期の段階であれば抗生剤の服用で済みます。手術から1~2ヶ月経っている場合は、炎症している部分を切開して中の膿と固定ピンを全て取り除くことで完治させることができます。この時、骨はある程度くっついている状態ですので再びピン固定する必要はありません。

輪郭手術の炎症についてQ&A

Q 習慣や癖が炎症を引き起こす影響になる?
普段の習慣や癖が、炎症を引き起こす直接的な原因になることはありません。それよりも顔の筋肉の動きに変わったクセがある場合や、血液の循環が悪い人は注意が必要です。

 

Q 手術後、炎症を注意するのはいつまで?
手術から1ヶ月くらいまでは一番注意が必要な時期です。禁酒・禁煙もそうですが、手術後の注意事項は必ず守るようにしてください。また、1ヶ月以上経った後も、炎症が起こる確率はゼロではありませんので、炎症はいつでも起こりうるということは肝に銘じておいてください。

 

Q 固定ピンが原因で炎症を起こす可能性はある?
輪郭手術で使用されている固定ピンの材料はチタンです。体内にあっても安全であることは認証されており、医学の分野では広く使用されている材料ですので、固定ピンが原因で炎症を起こすことはまずありません。ここで注意したいのが、透明ピンまたは溶けるピンと呼ばれているものです。溶けていく過程で炎症を起こすリスクは無いとはいえませんので、使用するかどうかは、医師と十分に相談をしてから決めるようにしましょう。

 

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