顎プロテーゼ(無顎整形) シリコンの種類や副作用について
以前、某芸能関係の方の通訳としてアテンドしていた頃、その当時は日本人の若い女の子たちが、目、鼻に加えて顎プロテーゼの手術もよくしに来ていました。顎プロテーゼとは、顎の短い人や引っ込んでいる方(韓国では無顎という)が顎先にシリコン補形物を挿入して顎を形成する手術をいいます。今日はこの顎プロテーゼに使われるシリコンの種類、副作用、手術後の炎症および炎症の予防法について記事にしてみたいと思います。
顎プロテーゼのシリコンの種類
まず顎プロテーゼに使われるシリコン補形物の種類ですが、普通4mm~12mmまでのサイズがあった場合、下の写真のように同じ大きさでも形は様々なものがあります。顎の形は人それぞれ違うため、下顎の構造や大きさ、幅、皮膚の厚さなどの違いによって適切な補形物を選なければなりません。また、より完璧に自身に合ったデザインが必要な場合には、シリコン補形物を特別注文して作ることもできます。
下の写真のシリコン補形物は12mmで、下顎が大きく無顎が深刻な場合や手術後のより大きな効果を望む方にはこの大きさのシリコンを使用します。
顎プロテーゼの副作用
手術後、副作用がないにこしたことはありませんが、すべての手術がそうであるように顎プロテーゼも副作用は起こりえます。比較的簡単な手術であるため、多くの方が副作用について見過ごしている部分なのですが、ここでは正直にお話をして、そして最大限予防するためにはどうしたら良いのかということも説明したいと思います。
手術後の炎症はなぜ起こる?
すべての手術の副作用を予防するためには、顎プロテーゼの手術だけではなく、プチ整形といわれるものでさえも、まず手術後の酒・たばこは絶対禁止です。炎症が起こるのには、風邪、酒、疲労、たばこなど様々な原因が考えられるのですが、体の立場になって考えてみると、補形物は異物であるため、外部の物質である補形物に反応した結果として炎症の症状が起こるといえます。つまり手術後1ヶ月以内にたばこやお酒を飲むと、血液循環に問題が起こって炎症が発生する恐れがあるのです。
では、炎症は必ず起こるのか?というと、そうではありません。
人の皮膚の性質はすべて違うように、補形物を受け入れて反応するか否かもまた人それぞれであるため、炎症が一般化した反応ということではありません。手術後の炎症はごく少数の方に起こりうる副作用ですので、過度に心配する必要はありません。
手術後の炎症を予防するには?
酒、たばこは最低でも1ヶ月間は禁止します。消毒薬でよくうがいをし、手術で切開縫合した部位(口内)を消毒します。また炎症を最小限にとどめるためにも、微細な切開で挿入する技術をもった医師に手術を受けるというのもひとつの方法です。
※万が一、炎症が起きてしまった時には、素早い処置が必要ですので、手術をした病院を訪問して治療を受けてください。
[speech_bubble type="std" subtype="L1" icon="2.jpg" name="百瀬"] シリコン補形物は高い安全性で、異物反応が小さく補形物を使った手術においては一番多く使用されているものですが、炎症という副作用を最小限にとどめるためには、症例数が多く熟練した専門医のもとで手術を受けるということが何よりも大切です。ちなみにですが、今まで私が同行して見てきた中で、顎プロテーゼの手術後に炎症を起こした方は一人もいません。顎プロテーゼの整形で病院選びに困っている方は、ぜひ一度ご相談ください。[/speech_bubble]
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