Setback Surgery
セットバックとは？
セットバック手術（上下顎前方分節骨切り術）は、口元の突出や出っ歯、口ゴボの改善を目指すために行われる手術です。この手術では、上下顎の左右にある第一小臼歯（犬歯の後ろ）を抜歯し、そのスペースで上下の骨を切除して、顎を後ろに移動させることで顔の輪郭を整えます。
手術概要
| 手術時間 | １時間～1時間30分 |
| 麻酔方法 | 全身麻酔 |
| 入院 | 1泊 |
| 抜糸 | 無し（溶ける糸使用） |
| ダウンタイム | １週間（個人差あり） |
突き出し口の症状
上顎前突症
- 口ゴボである
- 笑うとが歯茎が露出する
- 出っ歯である
- 力を加えないと口を閉じられない
- 下顎が小さく無顎である
突き出し口の症状別 治療方法
- 歯が飛び出ている場合
歯が突き出ている場合、歯の矯正が適しています。歯並びが正常であるが、歯だけが飛び出ている場合、抜歯矯正だけでも効果があります。
- 歯茎が突き出ている場合
歯と歯茎が前方に出ている場合、セットバック手術が実施されます。犬歯の後ろの歯を抜いて空間を作り、歯茎の骨自体を移動させる方法です。ダウンタイムは約1週間で、比較的早い回復が期待できます。
- わずかな突出がある場合
歯茎が前に出ているが、その程度がそれほど重くない場合、セットバック手術とラミネートを組み合わせた方法が実施されます。犬歯の後ろの歯を抜くことは同じですが、歯茎骨の移動距離が比較的少ないため、歯茎骨の移動後に残るスペースにラミネートを使用して埋める方法です。
- 複合的な突き出し口の場合
既に抜歯を行い追加の抜歯ができない場合や、突出の程度が4mm未満で通常のセットバック手術を行うと不自然になる可能性がある場合や、下顎も出ている場合、顔が長く歯茎が多く見える場合など、さまざまなケースにおいて両顎手術が必要です。
- 無顎を伴った突き出し口の場合
口元が大きく出ていて深刻な無顎である場合、セットバックと両顎手術を同時に行います。高度なテクニックと手術経験が必要な手術です。
手術の流れ
STEP
カウンセリング（約１～２か月前）
容貌に関するお悩みやご希望、治療に関するご質問など、まずはお気軽にご相談ください。シミュレーションしながら、適切な治療方法、矯正期間、手術費用について、ご説明します。
STEP
手術に向けて準備（2週間前）
手術を受けて頂くことが決まりましたら、手術に必要なツール（ウェイパー、固定ピンなど）を３Dプリンターでオーダーメイドで制作します。
STEP
精密検査（手術前日まで）
手術には全身麻酔を使用するため、そのために必要な精密検査を受けていただくことになります。検査内容は胸部X線、心電図、血圧、採血などです。
STEP
手術・入院
手術は、全身麻酔で受けることで手術中は痛みを感じず、目が覚めると手術は終了しています。手術当日は念のため病院で過ごしていただき、入院中は経験豊富な看護師が常に患者の健康状態を確認し、必要なケアを提供します。翌日の午前中に安全を確認した上で、患者様が退院できるよう手続きを進めます。
STEP
来院治療・経過チェック（１～2週間）
2～3日ごとにご来院いただき、口内と咬み合わせのチェックを行います。必要に応じて、腫れを取る効果のあるレーザー照射も行います。なお、患者様の滞在期間によって治療日数とご来院の日程は調整させていただきます。
STEP
術後矯正（術後１ヵ月～）
手術から１ヵ月経過したら、術後の歯科矯正を開始します。なお矯正期間は約６か月程度です。
よくある質問
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歯列矯正だけで突出した歯の治療は可能ですか？
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歯が前に出ている場合、矯正治療だけでも効果があります。ただし、歯茎も前に出ている場合は、歯ぐき切除手術が必要です。この手術により、歯と歯茎が共に後退し、出っ張りが改善されます。症状によっては、上下の顎の手術が必要な場合もありますので、正確な検査と分析が重要です。
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どのような基準でセットバックまたは両顎手術を決定するのでしょうか？
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通常、4mm以上の前突症がある場合、犬歯の後ろの歯を抜き、そのスペースを利用して前突症の部分を後ろに戻す手術が行われます。前突症の程度が4mm以下の場合、抜歯を行わずに口元全体を後ろに戻す両顎手術が行われます。ただし、これらの基準は一概に適用されるものではなく、患者の個別の状態や希望に基づいて、正確な診断と綿密な相談が必要です。
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セットバック手術に必要な滞在期間は？
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手術後の安全を考慮し、適切な滞在期間は1～2週間です。具体的な期間は担当医師と相談し、個々の状況に合わせて検討してください。
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ダウンタイムはどれくらい必要ですか？
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手術から最短で5〜7日ほどで日常生活や仕事にも復帰していただけます。手術後1〜2週間経過すれば、食事や会話にも大きな不自由さはなくなります。また歯の矯正期間も約6ヶ月ほどで済むため、迅速な回復が可能です。